「理解者いれば幸せ」 LGBT、台湾の事例に学ぶ ポキナワがトーク会


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性の多様性について議論する参加者ら=6月3日、北中城村仲順のアメナルミチ

 【北中城】ポジティブキャンペーン沖縄(ポキナワ)はこのほど、北中城村仲順の共同スペース「アメナルミチ」で、台湾出身の同性カップル、ウィリーさん(36)と、ルークさん(36)を招いたトークショー・ディスカッションを開いた。性的少数者(LGBT)の当事者を含めた20代から60代までの25人が参加し、同性婚の合法化が審議されている台湾の例から、性の多様性を認め合う社会ついて考えた。

 トークショー・ディスカッションは「チェンジメーカー講座」として開催された。ポキナワのほか、共同スペースを運営する「アメナルミチ」、Ninjin(沖縄LGBT支援アライ事務局)が共催した。

 ディスカッションでは、儒教文化が強い台湾で「同性婚の権利を保障しておらず違憲だ」とする最高裁判決が出たことの意義や、当事者らの普段の生活実感、LGBTパレードなどのイベント開催など、多岐にわたって議論された。

 ルークさんは家族にカミングアウトした時、父が泣いたことを明かした。だが、その後、父親から「心から愛しているから理解したい」との言葉があったという。ウィリーさんと付き合う中で「同じ目標を持ち、絆が深まっている」と話した。また、ウィリーさんは「理解してくれる存在がいることで幸せが感じられる」と語った。

 企画した福田展也さん(50)は「違う人を認め合えたらと思い、話す場を作った」と意義を話した。

 参加者のうち、「おねぇカラーズ」としてLGBTの啓発活動をしている、まーちゃん(26)は「台湾では学校で『男らしく』『女らしく』と教えず、多様性を認めていると知った。『台湾でも大変だった。沖縄もいつか変わる』と話を聞いていて勇気が出た」と語った。