那覇市議会、中立系の動向が鍵 与党「オール沖縄」過半数割れ 自民は回復


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敗戦の弁を述べ、支持者に頭を下げる「オール沖縄」会派の金城徹・前議長(左)=10日未明、那覇市

 任期満了に伴う沖縄県那覇市議選(定数40)は9日投開票され、与党系16人、野党系8人、中立系16人が当選した。翁長雄志知事を支持する「オール沖縄」の与党系は過半数割れとなったが、政権与党の自民と公明を合わせた14議席は上回った。今後の市政運営や与野党の構成は、中立系の動向が鍵となるため、城間幹子市政には慎重なかじ取りが必要となりそうだ。翁長知事を支える保守系無所属会派の新風会が2議席減らした。城間市長は10日、市役所で記者団に「非常に厳しかった。残念な結果だ」と語った。

 投票率は51・20%で、過去最低だった2005年の53・67%を2・47ポイント下回った。

 政党別では、与党系で共産が公認全7人、社民が公認3人、社大2人、民進1人が当選した。野党系の自民は公認7人が当選した。今回中立系とした公明は7人全員が当選し改選前の議席を守った。維新は公認推薦2人が当選し市議会初の議席となった。無所属では11人が当選した。

 女性候補は9人が当選し過去最多となった。

 今回の選挙戦では現職31人、元職3人、前職2人、新人31人の67人が多数激戦を繰り広げた。当選者は現職23人、元職1人、前職2人、新人14人だった。現職8人が落選した。

 投票総数は13万614、有効投票数は12万8369だった。

 城間市長は、新風会が前議長を含む2議席減の3議席となったことについて「大変驚いている。選挙結果なのでしっかり受け止め、どこに原因があったのか分析したい」と述べた。

 翁長県政、城間市政を支える「オール沖縄」勢力の今後については「翁長県政でも各首長選挙の敗北を受けて今後の対策を考えていると思う。改めて仕切り直さなければならないのではないかと考えている」との見方を示した。