挑戦、県外でも 障がいある3人リレー トライアスロン出場へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「まずは挑戦することが大事」と初の県外大会での完走を目指す(右から)赤嶺政則さん、島袋勉さん、大久保篤志さん=3日、那覇市内

 久米島トライアスロン大会に出場している障がいがある3人の「チームCAN」が、16日に鳥取県米子市で行われる第37回全日本トライアスロン皆生(かいけ)大会のリレーの部に挑戦する。スイムは胸から下がまひした赤嶺政則さん(54)=豊見城市、バイクは義足の島袋勉さん(54)=那覇市、ランは全盲の大久保篤志さん(45)=同。チームでの県外大会は初で「挑戦することの大切さと力を合わせればできることを全国の人に見せたい」と制限時間内のゴールを目指す。

 皆生は日本トライアスロン発祥の地。リレーの部は、スイム3キロ、バイク140キロ、マラソン42・195キロを3人でつなぐ。全国からリレーに60チーム、個人940人の計千人が挑む。制限時間は14時間30分。大会本部によると義足や耳が不自由な人が個人で出場し、完走する人もいる。リレーでは「全員に障がいがあるチームはなかったと思う」と話す。

 病気で胸から下がまひした赤嶺さんは、久米島大会にメンバーの入れ替わりはあるが3回出場した。皆生大会は「できなくて当たり前の気持ちで挑戦し、昨日の自分より成長したと思えればいい」と力強く語る。

 事故で義足になった島袋さん。去年から2度の事故で本格的な練習ができずにいるが「やってみないことには分からないが、大丈夫だと思う」と前向きだ。

 難病で全盲になった大久保さんは、県内のマラソン大会で何度も完走を果たしてきた。今回初めて、片腕の伴走者と走る。「最初で最後かもしれないので十分楽しみたい」と笑顔を見せた。(豊浜由紀子)