[ココロ・カラダ不思議つながり]16 成長すると生理痛ひどくなる?


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Q.成長すると生理痛ひどくなる?

 

 今日の質問は、生理痛で困っています。どうしたらいいですか? 中学生のときから生理痛がひどいと、おとなになってもっとひどくなるって本当ですか? です。中学2年生からです。

A.軽くなる人の方が多い

 

 その情報は本当とは言えないですね。中学生のときに生理痛(月経痛)がひどくても身体が発達しておとなになると、痛みが軽くなったという人の方が多いので、それは「たまたまそういう人もいるよ」という情報だと思います。

 痛みは身体からのSOSと何度もお伝えしていますが、生理(月経)に伴う痛みは、6月25日に話した仕組みで起こるのであまり心配しなくていいです。ただし我慢できないくらい痛いとき、身体からのメッセージだと考えられるもので多いのは、次の三つです。

1.「冷えているよ」。

 卵巣と同じように子宮も温めると働きやすいです。まずは温めましょう。クーラーで冷えた部屋では、膝にタオルをかけるだけでも温められます。冬ならカイロを使うのも良いですね。

2.「血行が悪くなっているよ」。

 1.の冷えとも関係あるけど、これを解決するためには身体を動かすこと。運動、早足で歩く、外で身体を動かして遊ぶなどすると、血液の流れが良くなります。

3.「貧血気味だよ」。

 思春期は男女ともに成長するため栄養がいっぱい必要な上、女子は毎月ほんの少しだけど出血があるので貧血になりやすいです。そのことを考えた食事が大切です。さらに3カ月間、毎晩ホットミルクにココアを大さじ1杯入れて飲んでみてください。ココアが苦手な人はきな粉でもOK。砂糖は入れない方がいいです。すると身体が温まるし、鉄分やマグネシウム、カルシウムが補給できます。

 

 最近は「痛~い」って感じると薬局で痛み止めを買って飲む人が増えているけれど、身体からのSOSにしっかりと耳を傾けて、まずは自分でできることをやってみてくださいね。

徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。
 

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ココロ・カラダ不思議つながり

 
徳永桂子・著/上原明子・イラスト
A5変型判 128頁(オールカラー)

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