「和牛五輪」へモー突進 3位内目指し沖縄県代表9頭


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4地域6頭の候補牛の中から3区の出品牛に選ばれた知念直喜氏の「しげなみ」=6日、久米島町(県家畜改良協会提供)

 5年に1度の「和牛のオリンピック」と言われ、9月に宮城県で開かれる「第11回全国和牛能力共進会」(全共)の種雌牛部門に沖縄から出品する9頭が21日までに決まった。県産牛の評価は前回より高まっており、県勢は過去最高位となる3位入賞を目指す。

 将来母牛となる若雌牛の能力を競う部門には、月齢14~17カ月未満の部に亀島竜星氏(久米島)の「ゆりみつ」、月齢17~20カ月未満の部に知念直喜氏(同)の「しげなみ」が選ばれた。全体的な発育の良さから上位入賞が期待され、特に「しげなみ」は4地域から6頭の候補牛が争う激戦を勝ち残った。

 県勢初出品の繁殖雌牛群(3回以上出産した雌牛)の部には、山城和彦氏の「ようた」、内田紀央氏の「りいな」、新城茂光氏の「みつふく1」、石川清安氏の「くうかい」の伊江村の4頭が選ばれた。村が牛用の運動設備を整備するなど関係機関一丸となって取り組んだ成果が表れた。

 母、娘、孫娘の関係にある3頭を出品し、和牛改良の進展を見る高等登録群の部門では、大城周成氏(久米島)の「あんな」など3頭が選ばれた。

 沖縄は全国4位の子牛産地で、子牛の血統につながる種牛部門の実績は、県産子牛の評価にも影響を与える。