[ココロ・カラダ不思議つながり]17 ひどい生理痛、学校に行けない…


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Q.ひどい生理痛、学校に行けない…

 

 今日の質問は、生理痛がひどくて学校を休むことがあります。受験の日に重なったらどうしようと心配です です。中学3年生からです。

A.早めに婦人科に相談を

 

 7月16日に自分でできることを紹介しましたが、それでも痛みが収まらない場合は病院へ行きましょう。女子が性器のことで心配なことがあったり、病気になったりしたときは、レディースクリニックや婦人科に行きます。事前に電話して、なるべく10代の人をたくさん診ているお医者さんを探しましょう。大きな病院だと思春期外来があるので、そこに行ってもいいです。

 念のため調べてもらって、「異常はありません」と言われたらお医者さんと、どの痛み止めを飲むか相談してください。痛み止めのお薬を飲むことに決めたら、あっさりきっぱり飲んでください。「身体に悪いんじゃないかしら…」と考えて、飲んだり飲まなかったりすると痛みが収まりません。1カ月に1、2回なら薬を飲む方が、「痛~い」と我慢しているより私は身体に良いと思います。

 痛みがあまりにも強かったり、月経血の量が多くて貧血になりやすかったりするときは、低用量ピルというホルモンからできているお薬も効果的です。ホルモンのお薬と聞くと怖いと思う人や、特にお家の人の中に不安を感じる人もいるかもしれませんね。でも一定量のホルモンを飲むことで、体内から出てくるホルモンの量のバランスも整っていきます。お医者さんと相談して決めたお薬はしっかり飲んでくださいね。

 このホルモンのお薬の飲み方を調節することで、受験の日に生理(月経)が重ならないようにすることもできます。たった1度しかないチャンスですものね。生理痛を我慢したり、月経血がもれたらどうしようと心配しなくても良いようになれば、安心して試験を受けられます。調整に時間がかかるので、早めにお医者さんに相談しましょう。

徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。
 

~ この連載が本になりました ~

ココロ・カラダ不思議つながり

 
徳永桂子・著/上原明子・イラスト
A5変型判 128頁(オールカラー)

¥1,250(税抜き)