大綱引きへ住民一丸 きょう 宜野湾、大山両区 旗頭、「アギエー」も熱く


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 【宜野湾】沖縄県宜野湾市の宜野湾と大山で30日夕、大綱引きが催される。両地域とも住民が一丸となり綱作りなど準備を進めてきた。5年ぶりとなる宜野湾では29日にリハーサルを終え、盛り上がりが最高潮を迎えている。

30日の綱引きに向けて準備する宜野湾区民ら=同公民館

 字宜野湾の綱引きは沖縄戦の混乱で途絶えていた。2007年に復活して以来、5年に1度実施している。6月から綱打ちを始め、7月23日に綱を完成させた。

 集落に立てられていたのぼり旗約250本は、23日から会場となる沖縄国際大学前の道に集められた。宜野湾自治会の仲村清会長は「5年に1度の開催に向け一丸となって取り組んでいる。たくさんの方に見に来てほしい」と呼び掛けた。綱引きの前後で旗頭や伝統の踊りも披露される。

 大山では綱協力会(呉屋博一会長)が29日、全長35メートルの雌綱と雄綱を完成させた。16日には材料のわらを搬入したほか、綱引きの歴史を学ぶ勉強会も開いた。呉屋会長は「毎年いい綱を作って後輩に伝承したい。区民全体が盛り上がればうれしい」と語った。

綱作りに取り組む大山区民ら=26日、宜野湾市大山

 300年余の歴史を持つといわれる同区綱引きの特徴は、雄綱と雌綱を空中でぶつけて競う「アギエー」だ。区民は綱を引く勝負以上にアギエーに情熱を注ぐという。区外からの来場者も見学のみならず、綱引きに参加できる。

 大山は30日午後5時から大山小で、宜野湾は同6時半から沖国大で開催する。