大田昌秀さんに感謝 故郷・久米島で町民葬


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大田昌秀さんをしのび、約600人が参列した町民葬=29日、久米島町の具志川農村環境改善センター

 【久米島】久米島町山里出身で6月12日に亡くなった元県知事の大田昌秀さんの功績をたたえ、冥福を祈る町民葬(同実行委員会主催)が29日、久米島町の具志川農村環境改善センターで行われた。町民ら約600人が参列。空港や病院、海洋深層水施設など町の発展の礎を築いた大田さんとの最後の別れを惜しみ、「古里で安らかにお休みください」と手を合わせた。町民葬の後、遺族らは山里集落にある墓に大田さんの遺骨を納めた。

 大田さんが好きだった「てぃんさぐぬ花」のメロディーが流れる中、三男の秀明さんが遺骨を納めた箱を大事そうに抱えて入場した。その後、参列者全員で、大田さんの冥福を祈って黙とうをささげた。

 久米島町の大田治雄町長は「小さな離島から知事が誕生したことは私たちの大きな誇り」と式辞を述べた。

 児童生徒を代表して大田さんの母校・大岳小学校の校区の吉本紗弥さん=大岳小6年、佐藤侑大(ゆきひろ)さん=久米島西中3年、山里美沙紀さん=久米島高校3年=が献花をし、「大田先生の思いを受け継ぎ、世界中の人たちと平和な社会をつくりあげることができる大人になれるよう頑張っていきたい」と力強く宣言した。