325キロカジキと格闘3時間 譜久嶺さん、大物ゲット


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シロカワカジキを釣り上げた譜久嶺真永さん(左)と漁協組合長の嵩西茂則さん=7月17日、与那国町の久部良漁港

 【与那国】与那国町の久部良漁港で325キロのシロカワカジキが水揚げされた。釣り上げたのは同町祖内の好美丸船長、譜久嶺真永さんだ。「今まで200キロのカジキは釣ったことがあるが、手応えが違った」といい、およそ3時間の格闘の末、見事大物を釣り上げた。

 譜久嶺さんは7月17日朝から与那国沖に出ており、何かがヒットしたと感じたのは午前7時半ごろ。海面からそれが一度飛び上がったといい、「おそらくカジキだろう」と感じた。しかし、それ以降姿が見えず、いつもより時間もかかったことから、本当にカジキかどうか判断がつかなかったという。

 必死に逃れようとする魚に船も振り回されるなど格闘が続いた。巻き上げ機が壊れないかと心配したというが、その姿が見え始めた時には「頑張ろうという気持ちになった」といい、見事釣り上げるまでには3時間が経過していた。

 与那国で代々海人の家に生まれ「15歳から“海を歩いていた”」という譜久嶺さん。GPSや魚群探知機には頼らず、コンパスを持って海に出る。好きでなければできない仕事と語り、格闘した瞬間に戻ったような表情を見せた。
(村松友紀通信員)