沖縄は記録的猛暑と少雨 15年ゼロの猛暑日、今年既に13回 史上最高更新は7ヵ所


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 沖縄県内は今夏、記録的な暑さが続いている。沖縄気象台の県内28の観測地点のうち、17日までに7カ所で観測史上最高気温を更新した。昨年までの31年間で計64回だった猛暑日が、今年は既に13回に上る。沖縄気象台の予報では、この先もしばらく平年より高い気温が続く。「この暑さ、もうたまらん」。そんな声が聞こえてきそうだ。

 7月以降、平年を上回る気温が続き、8月上旬は統計を開始した1961年以降、最も高い平均気温となった。7月30日に36度を観測した伊是名村を皮切りに、うるま市の宮城島や北大東空港などで相次いで史上最高値を塗り替えている。

 沖縄気象台によると、四方を海に囲まれる沖縄は、本州内陸部と違って35度を超える猛暑日は稀(まれ)だ。昨年は6回、一昨年はゼロだった。それが今年は、7月に那覇市の2回を含む4回、8月は9回。17日も久米島空港で35・1度を観測した。1920年から記録が残る那覇市は、昨年までで3回だった。

 今夏の「記録的猛暑」の背景には、太平洋高気圧とチベット高気圧という、二つの高気圧の位置がある。沖縄気象台によると、いずれも平年より沖縄の近くで張り出しが強く、晴れる日が多かった。日射で大気が暖められ、気温が上昇しているという。 

 県のまとめでは、7月末から2週続けて100人以上が熱中症を発症した。8月上旬には、4年ぶりに死亡者が出ている。

 沖縄気象台は17日、「向こう1カ月の平均気温は高い」とする予報を発表した。中でも期間の前半は「かなり高くなる」見込みで、熱中症などに注意を呼び掛けている。