[ココロ・カラダ不思議つながり]20 死んだらどうなる?


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Q.死んだらどうなる?

 

 今日の質問は小学5年生から中学3年生まで、いろんな年齢の人からの質問をまとめて紹介します。

「なぜ動物や人は死ぬんですか、生まれ変わったりするんですか?」「天国と地獄、あの世ってあるんですか?」「死ぬときは苦しいですか?」「人は死んだら意識や魂はどこへ行くんですか?」「死とは何ですか?」 です。

A.時々みんなで話し合おう

 

 身近な人が亡くなると本当につらくて、どうして「死」があるのかと思いますよね。誰かが亡くなってつらかった、という話を聞いても同じ気持ちになると思います。私は、母と父を短い期間に続けて亡くしました。そのときから、今は病院で最期を迎える人が多いので「自分が医療とどのように付き合って死を迎えたいか」「自分が死んだときに自分の子どもたちが『親が亡くなった』ということを受け入れやすいようにしておきたい」などといろいろ考えています。

 痛みなどが強くて苦しい人も、死ぬときはとても穏やかな気持ちになる人もいます。亡くなるときに穏やかな気持ちになる人が多いのは、体内に安らぎを与える物質が貯金されていて、最後にたくさん放出されるからと言われています。でも長い間、痛みのある病気で治療を受けていると、貯金を使い果たしてしまい穏やかな気持ちになりにくい人もいます。最後に報いを受けたなどと言われることがありますが、これは身体の仕組みから来ていることで、亡くなるときの痛みと人生での善い行いに、関係はありません。

 それから、生まれ変わりを信じている人もいますし、信じていない人もいます。天国と地獄、あの世があるともないとも確かめられていません。つまり、このことには一つの答えがあるわけではないのです。だからこそ、時々は死についてみんなで話し合ってください。不安を感じたときも誰かに伝えてください。死に向き合うことが、生きることをしっかりとさせていくと私は思っています。

徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。
 

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ココロ・カラダ不思議つながり

 
徳永桂子・著/上原明子・イラスト
A5変型判 128頁(オールカラー)

¥1,250(税抜き)