中城湾港に京阪航路 琉海「しゅれいⅡ」就航


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京阪航路を運航する「しゅれいⅡ」の中城湾港入港を喜ぶ関係者=19日、中城湾港新港地区東ふ頭

 琉球海運(那覇市、宮城茂社長)の新造船「しゅれいⅡ」(1万1678トン)の中城湾港への初就航式典が19日、うるま市の同湾港新港地区東ふ頭で開かれ、中城湾港から大阪、東京までを結ぶ「京阪航路」が開設した。京阪航路は県の実証事業で2019年度まで週1便で運航し、20年度以降の定期航路化を目標とする。

 就航式典には県土木建築部の宮城理部長、中城湾港開発推進協議会の島袋俊夫会長(うるま市長)らが出席し、大都市圏への直接の航路開設により中城湾港への産業集積が加速することを期待した。

 しゅれいIIは大型車両が自走で乗り込めるRORO船で、全長182メートル、全幅26メートルと琉球海運が所有する船舶で最大。同社は秋には中城湾港で「RKK物流センター」の着工を計画しており、宮城社長は「本島中部の発展なくして沖縄のさらなる発展はない。新しい航路の開始で中城湾港、県経済の発展に貢献したい」とあいさつした。

 中城湾港の「京阪航路」は、貨物が集中する那覇港の混雑解消や、中城湾港新港地区の産業支援機能の強化などを目的に、県土木建築部の物流拠点化促進輸送補助事業の一環として3年間、実証実験をする。航路は那覇を出発し、中城、大阪、東京を経由する。荷役会社は沖縄港運が担う。