「睡眠こそが健康の秘訣」 浦添で市民フォーラム


この記事を書いた人 平良 正
認知症予防の運動「コグニサイズ」を実践する参加者ら=20日、浦添市てだこホール大ホール

 市民公開講座「第8回睡眠・健康市民フォーラム」(名嘉村クリニック、琉球新報社共催)が20日、浦添市てだこホールで開かれた。睡眠や認知症などに詳しい医師や研究者ら5人を招き「地域の健康と在宅医療をみんなで考える」をテーマにそれぞれの立場から講演した。

 約500人が参加した。名嘉村クリニック院長の名嘉村博さんは「自力でできることは可能な限り本人にさせた方が、介護の開始が遅くなる」と、介護予防について述べた。

 KKR東北公済病院健康医学センター所長で東北大学名誉教授の飛田渉さんは睡眠時無呼吸症候群の際の、体内の状況を科学的に説明し「睡眠こそが健康の秘訣(ひけつ)。早期診断、対応が必須だ」と語った。

 広島国際大学心理学部心理学科教授の田中秀樹さんはクイズを取り入れながら質のいい睡眠をとるために「体内時計を狂わせないことが大事」と強調した。

 名嘉村クリニック医師の山川いずみさんは認知症と物忘れとの違いについて具体例を挙げて説明した。山川さんは「軽度認知症(MCI)の段階で発見・対処できれば、回復する可能性がある」と力説した。

 名嘉村クリニック・在宅ケアセンター医師の宮城裕子さんは「認知症に理解ある人に支えられ、医療と連携していくことが患者の幸せだ」と語り掛けた。

 講演の間には名嘉村クリニックが実施している認知症予防運動「コグニサイズ」を来場者と共に実践し、会場を盛り上げた。