本格的に英語使い、学ぶ Ryukyufrogs滞在6日目


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
英語でサービス案についてコメントを聞くRyukyufrogsのメンバー=19日、米カリフォルニア州シリコンバレー

 【シリコンバレー=東江亜季子】10日間の米カリフォルニア州シリコンバレー研修を行っている人材育成事業「Ryukyufrogs」(代表理事・比屋根隆レキサス社長)の9期生は18、19の両日(日本時間19、20の両日)、現地の人にメンバーが考案したサービスを説明してアイデアや指摘をもらったり、コンピュータの歴史を伝えるコンピューターヒストリーミュージアムなどを訪れたりした。滞在も6日目に入り、本格的に英語を使ったコミュニケーションや学習をし、自分の課題を発見した。新たな目標につなげている。

テックミュージアムで楽しむRyukyufrogsのメンバー=19日、米カリフォルニア州シリコンバレー

 Ryukyufrogsは県内の学生を選抜し、半年間の研修で起業家精神を身につけた人材を育成する事業。今期は中学1年から大学3年までの9人が参加しており、12月の最終発表会に向けてメンバー自身もテクノロジーを使ったサービス案を企画している。
 13日から始まっているシリコンバレー研修では、スマートフォン、ソーシャルサービス、自動運転の技術など革新的なビジネスを起こしている企業の集積地で、起業や研究をする人、投資家などに会い、メンバー自身の成長につなげることが目的。

 18日は「次世代型電動車いす」と称されるWHILLの本社を訪れた。CEOの杉江理さんは車いすに乗る人に会ったことがWHILLの開発のきっかけになったことを話し「今の車いすはかっこよくないし、行きたいところに自由に行けない」と感じたという。マイナスイメージを転換させる思想で開発を始め、現在は「ユーザーが現れて『使いたい』と言われるとうれしい。経営の責任も出てくる」と継続の動機を語った。

テックミュージアム内のVRで立体的な映像を体感するRyukyufrogsのメンバー=19日、米カリフォルニア州シリコンバレー

 午後には、新しいサービスの起業に取り組む人たちや企業約350社が利用するコワーキングスペース「Plug and Play Tech Center」を訪れた。その場で昼食をとる人に声をかけて、Ryukyufrogsのメンバーが現在起案中のサービスを説明した。サービスに対するアドバイスをもらった。なかには英語での会話に苦戦し、涙する姿も。鶴町理乃さん(16)=県立宮古高校1年=は「英語が話せさえすれば深く質問したり、コミュニケーションが取れたりした。英語を話せるようになるはどうすればいいか母に聞いたこともあるのに、実行しなかったことを後悔している。でも、日本で他人に話しかけるのをためらう自分が、英語でここでインタビューしていることに驚いてもいる」と語った。

初期のコンピューターについて説明を受けるRyukyufrogsのメンバー=19日、米カリフォルニア州シリコンバレー

 19日はコンピューターやテクノロジーの進化を学び、体感する2つの博物館を訪問した。現代ではすっかり身近になったパソコンやゲーム機、映画などの技術の変遷に魅入され、楽しんだ。【琉球新報電子版】