[ココロ・カラダ不思議つながり]21 中学生なのに生理がまだ…


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Q.中学生なのに生理がまだ…

 

 今日の質問は、まだ生理(月経)が始まりません。友達はみんな始まっているので、遅れてると思われたくなくて、1カ月に1回はナプキンを学校に持っていって生理が来ているふりをしています。このままで大丈夫ですか? お医者さんに行った方がいいですか? です。中学2年生からです。

A.身体の変化、個人差大きい

 

 男子の射精が始まった時期の調査結果を6月18日に紹介しました。それと同じ全国調査の女子の月経が始まった時期の結果を見てください。「まだ月経を経験していない」と答えた人は高校生で約3%、大学生で約2%います。月経があったと答えた人に「初めて経験したのはいつ?」と聞くと、10歳以前に経験している人が1割ほどいる一方、15・16歳で経験する人もいますよね。間にもいろんな数字が並んでいます。

 心配している人が多いけど、思春期の身体の変化は個人差が大きいことが一番の特徴です。変化は早いから良いとか、遅いから良いとかいうことはありません。自分にちょうど良いときに変化はやってきます。それぞれの発達は遺伝子(命の設計図、DNAのこと)に書いてあるから、人と比べて心配する必要はありませんよ。

 一応の目安として、女子は中学を卒業した春休みになっても月経が始まらなかったら、病院へ行きましょう。女子が性器のことで心配なことがあったり病気になったりしたときは、レディースクリニックや婦人科に行きます。なるべく10代の人をたくさん診ているお医者さんを探しましょう。大きな病院だと思春期外来があるのでそこに行ってもいいです。

 これは、毎年1学期に行う病気の早期発見のための内科検診などと同じです。念のため調べてみるきっかけの時期ということなので、その時までは安心して待っていてね。

徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。
 

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ココロ・カラダ不思議つながり

 
徳永桂子・著/上原明子・イラスト
A5変型判 128頁(オールカラー)

¥1,250(税抜き)