聴覚障がい者へ個別の支援重要 那覇で学習会


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ろう重複者支援の施設での経験を語る花田克彦施設長=27日、那覇市奥武山町

 聴覚や重複障がいのある人たちへの支援の方法について学ぶ特別学習会(特定非営利活動法人みみ主催)が27日、那覇市奥武山町の県体協スポーツ会館で開かれた。約70人が参加した。

 聴覚に加えて視覚や身体、精神などの障がいのあるろう重複者の支援施設・たましろの郷(東京都)の花田克彦施設長(76)が「聴覚障害者支援って何?」をテーマに、手話で講演した。一人一人に合った支援の重要性や、日常生活で感じる社会の課題などについて話した。

 自身を「ろうあ者」と表現する花田施設長は「手話通訳がいても社会に発言するのは非常に大変だ。常に聞こえない人のことを考えてくれる社会になるまで、私は『ろうあ者』だと思う」と語り、壁を作っているのは社会だと指摘した。

 その上で「ろうあ者の問題を本当に知っているのは、ろうあ者自身だ。自分たちで声を上げないといけない」と訴えた。