サッカーの第20回九州女子リーグ1部は27日、南風原町黄金森公園陸上競技場などで行い、ヴィクサーレ沖縄FCナビィータは5―0で秀岳館高校女子サッカー部(熊本)に快勝した。琉球新報社の冠試合として行われた。ナビィータの通算成績は3勝2分け2敗。前半を終えた順位を4位とした。琉球デイゴスは5勝1分けで並んだ熊本ルネサンスFCと対戦し、0―0で引き分けた。デイゴスの通算成績は5勝2分け。熊本との得失点差で5点上回っているデイゴスは前半戦をリーグ首位で折り返した。リーグの一部は後半戦の試合がスタートしている。ナビィータの次戦は南城市陸上競技場で9月9日、福岡女学院高校女子サッカー部と行う。デイゴスは10日、同競技場で福岡女学院高と対戦する。
ヴィクサーレ沖縄FCナビィータ
5―0(3―0,2―0)
秀岳館高校女子サッカー部(熊本)
【得点】玉城、カルドソ、カンポス、津波古、大城(以上ヴィ)
琉球デイゴス
0―0(0―0,0―0)
熊本ルネサンスFC
ナビィータ、サイドから得点機量産/走力と堅守を発揮
ヴィクサーレ沖縄FCナビィータが5―0で完勝した。攻撃の最前線を3枚から2枚に減らし、両サイドに速さのあるFW玉城薪瀬と花城美紀を置いてボールをペナルティーエリアに集めた。得点機を増やす展開に持ち込み、シュート12本を量産。堅守で秀岳館をシュート4本に抑えた。
攻めきれずに0―1で惜敗した26日の熊本ルネサンスFC戦から陣形を変え、立て直した。この作戦が奏功。走力を強化してきた“走るナビィータ”のボールへの執念は途切れず、約3カ月ぶりの勝ち星を獲得し、3勝2分け2敗の4位でリーグ前半を折り返した。
「流れを決めた」(與座周平監督)と振り返る場面は前半3分。ゴール前でFWジョバーニャ・カンポスが頭で後ろに落としたボールへ突進した南風原高1年、FW玉城の右足先制弾だ。2トップのFWカンポスと津波古玲奈にサイドからクロスでボールを集め、隙があれば「飛び出して狙う」戦術がはまった。玉城は「リーグ前半はなかなか得点を決めきれなかったのでうれしい」と喜ぶ。
DFジュリアナ・カルドソが中盤からのロングシュートで2点目。サイド花城の連続アシストでカンポスと津波古が3、4点目を挙げ、FW大城一菜はダメ押しの5点目をたたき込んだ。好アシストの花城は「昨日の悔しさがばねになった」。自身初のバースデーゴールを挙げた津波古は「後半も今日みたいに皆で気持ちを上げていく」と力を込める。チームは上位進出を懸ける後半の巻き返しへ動く。(石井恭子)
デイゴス、ゴール奪えず/得失点差で首位ターン
リーグ前半の首位を争う5勝1分け同士の激突となった。琉球デイゴス―熊本ルネサンスFC戦は拮抗(きっこう)した試合となり、互いに均衡を破れずに0―0で引き分けた。勝ち点17で並ぶものの、得失点差で熊本を5点上回るデイゴスが首位をキープ。9月からの後半戦をトップでスタートさせる。
前半は一歩も譲らず、中盤でのボールの奪い合いだった。デイゴスは後半、ボランチの渡辺樹里、MF伊井清乃が中盤でボールを奪ってからのシュートシーンもたびたびあったが、決定力に欠けて得点につながらなかった。
ゲームキャプテンのDF金城愛理は「勝てなかったのは非常に残念だが、チームや個人で課題が見えた。後半に向けてしっかり練習したい」と切り替えた。