オスプレイ配備撤回を決議 県議会臨時会 野党案は否決


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
オスプレイの配備撤回などを求める抗議決議、意見書が与党会派により賛成多数で可決された臨時本会議=28日午前11時10分、県議会

 米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイがオーストラリア沖で墜落した事故で、県議会臨時本会議が28日午前開かれ、オスプレイの配備撤回や在沖海兵隊の撤退などを求める与党提案の抗議決議、意見書を賛成多数で可決した。与党案が可決されたため、野党・自民が提案した事故の原因究明などを求める抗議決議、意見書は「議決不要」として採決を取りやめた。

 採決では与党会派と中立会派の公明が賛成した。中立会派の維新は退席した。

 可決された与党案の抗議決議、意見書は、事故により県民の間に墜落に対する不安が一層広がっていると指摘した上で、オスプレイの配備撤回、在沖米海兵隊の撤退、普天間飛行場の5年以内の運用停止の3点を求めた。抗議決議の宛先は在日米軍司令官や在沖米国総領事など。意見書は首相、防衛相など。

 一方、野党案は、配備撤回には踏み込まず、事故原因の徹底究明とその公表、安全性が確保されるまでの飛行停止、オスプレイの県外への訓練移転、普天間飛行場の早期返還の4点を求めていた。【琉球新報電子版】