「分かりやすい言葉で」 外国人対応、宜野湾市職員学ぶ


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 【宜野湾】宜野湾市役所で15日、外国語のみを話す人が来庁した際に意思疎通を図るこつを学ぶ職員向けの「外国人窓口対応講座」が開かれた。職員ら28人が参加し、日本語の難しい単語を分かりやすく言い換えたり、身ぶり手ぶりで表現したりする練習をした。

身ぶり手ぶりを交えて意思疎通を図る練習をする宜野湾市職員ら=15日、市役所

 沖縄NGOセンター(ONC)の大仲るみ子さんが登壇し、1995年の阪神淡路大震災以降に必要性が指摘された、相手に分かりやすい「やさしい日本語」を紹介した。「記入する」を「書く」に、「納付額」を「あなたが払うお金」などと言い換えることを説明。大仲さんは「命を守る大切な言葉だ。正解はなく、相手にとって必要な情報が伝わればいい」と強調した。ONCの日本語サークルに参加する人たちも外国語話者の立場で講座に出席した。

 7月末から市民協働推進課で働くカナダ出身のテリエン・マドレーヌさんが、窓口対応で使える英語のあいさつなどを紹介した。「実際の会話は通訳者の仕事なので心配しないでほしい。英語のフレーズだけでも覚えて声を掛けると、相手を安心させることができる」と呼び掛けた。

 最後に学んだことを話し合うと、職員らから「図や身ぶり手ぶりを使うと伝わりやすい」「相手の立場で考えることが大事だと気付いた」「行政用語は難しい」などと意見が上がった。

 受講した介護長寿課の石川千秋さんは「外国人が窓口に来た際に話ができず、相手を困らせてしまった経験があった。英語を覚えることも重要だが、まず『やさしい日本語』を使うように心掛ける必要があると気が付いた」と語った。