キングス、西宮下し決勝へ Bリーグ関西アーリーカップ


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 プロバスケットボールBリーグの1部、2部の枠を超えた初の公式トーナメントカップ、アーリーカップが2日、全国4地区で行われた。関西カップの2回戦から出場した琉球ゴールデンキングス(1部)は、昨季のB2王者で新シーズンから1部に昇格する西宮ストークスと対戦し、74-65で勝利した。キングスは3日午後4時からの同カップ決勝に進出し、滋賀レイクスターズと対戦する。

 相手の勢いに押されたキングスは守備が機能するまで時間がかかり、第2クオーター(Q)を終えて36-33とロースコアゲームを展開した。

 時間の経過とともにヒルトン・アームストロングやハッサン・マーティンが守備でシュートブロック、攻撃ではリバウンドを奪うなどゴール下で力を発揮した。

 西宮もスクリーンを絡めた素早いカットインなどで応戦。元キングスのドゥレイロン・バーンズが躍動したが第4Qでファウルアウトし戦力がダウンした。

 キングスは要所でミスはあったものの、守備から流れをつかみ9点差で西宮を振り切った。

 アーリーカップは関東、関西、東北・北陸、東北の4地区で1日から行われている。

キングス
 74―65(22-22,14-11,10-11,28-21)
西宮

◇後半に盛り返せた

 佐々宜央HC(キングス)の話 結果的に9点差で勝利したが、序盤は西宮に気持ちで押された。しかし、後半は盛り返し、やりきれたことは自信になった。明日は守備から流れをつかみ、ミスをせずにやっていきたい。

◆外国人勢 守備で躍動/ゴール下死守、会場沸かす

 Bリーグ初のアーリーカップの初戦で、琉球ゴールデンキングスは新加入のヒルトン・アームストロングやハッサン・マーティンがゴール下を死守して会場を沸かせるなど、外国人勢が躍動した。初出場で存在感を示したマーティンは「自分の強みである守備とリバウンドで貢献できて良かった。自分の強みを生かして戦っていきたい」と意気込んだ。

 守備力強化中のキングスだが、序盤は相手の勢いに押されてヘルプも後れリードを許す。ファウルによるフリースローを与えたものの、激しく重圧を掛け続け、パスコースを防ぐアグレッシブな守備を貫き、第1Q終盤にはニノ宮康平の3点弾で追い付いた。

 接戦が続く中、初出場のマーティンがリバウンドで力強さを見せると、211センチのアームストロングが相手シュートを度々はたき落とすなど活躍した。

 一方で、パスカットやスチールからのシュートチャンスで、ファンのため息が漏れる凡ミスが相次ぐ場面もあり、勝負どころで詰めの甘さが目立った。

 2点リードの第4Q。須田侑太郎の素早いドライブがバスケットカウントも誘い点差を広げる。元キングスのドゥレイロン・バーンズを田代直希らの激しいマークで抑えつつ、外国人選手らが再び躍動して勢いをつかむと押せ押せムードとなった。最後は岸本隆一の3点弾で追撃を振り切った。

 タフな試合内容に岸本は「最後の4、5分で流れをつかむまで皆が辛抱強くプレーできた」と、明日の決勝に向け気合を入れた。