キングス、関西制す アーリーカップ 滋賀に74-68


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 プロバスケットボールBリーグのレギュラーシーズン開幕前に、1部と2部を超えたトーナメント、アーリーカップの最終日が3日、全国4地区で行われた。関西カップの決勝はエディオンアリーナ大阪で行い、琉球ゴールデンキングス(1部)は滋賀レイクスターズ(1部)を74―68で下し、頂点に立った。キングスには賞金200万円が贈られた。キングスは滋賀のゾーンディフェンスに攻め手を欠いたものの、素早いパスワークと3点弾で崩していった。取られたら取り返す接戦は、最終第4クオーター(Q)でハイライトを迎える。56―52から始まると、岸本隆一の3連続3点弾などで主導権を握り15点差まで広げた。しかし、昨季から粘り強さを売りにする滋賀も3点弾でやり返し残り20秒で3点差までに迫られた。それでもキングスがしのぎ切り、初の関西アーリーカップ王者となった。

キングス
74―68(17―21,16―9,23―22,18―16)
滋賀

◆一つでも多くの勝利を

 佐々宜央HC(琉球)の話 素直にうれしい。新チームとなり勝って当然と言われているが、われわれはそう思っていない。バスケとしてはまだまだだが、重圧の中で戦い抜いたことは選手の自信になる。新シーズンでは一つでも多くの勝利をファンに届けたい。

◆岸本の3点弾で勢い

 新チームとして調整段階の琉球ゴールデンキングスが、関西アーリーカップの頂点に立った。昨季とメンバーがほぼ変わらない滋賀レイクスターズに苦しんだが、最後は競り合いを制し、シーズン開幕前ながら1つ目の栄冠を手にした。

 攻撃システムが詰め切れていないキングスは前半、滋賀のゾーンディフェンスに手を焼いた。しかし第3Qに、素早いパスワークから外でスペースをつくると、岸本隆一の3連続3点弾などで点差を開く。これに対処するため滋賀がマンツーマン守備に変えた。ここからインサイドを崩す展開が予想されたが、残り約6分でキングスのチームファウルは5つに。滋賀にフリースローから加点を許し、優位に立てなかった。

 勝負どころは最終第4Q。金城茂之と岸本の3点弾、速攻からのアイラ・ブラウンのダンクシュートで勢いに乗りかけたが、滋賀の執念の3点弾などで3点差に追い上げられる。

 試合終了まで1分を切ってファウルゲームに持ち込む滋賀。残り10秒でファウルを受けた岸本がフリースロー1本目を外して緊張感が高まったが2本目を決め、1ショットで追い付けない4点差へ。最後は全員でリングを守り切った。

 決勝のMVPに選ばれた岸本主将は「貪欲に勝ちを目指したことが結果につながった。もっと成長して(新シーズンに)帰ってきます」と力強く宣言した。