ハンドボールの第12回八重瀬町杯争奪・第37回県中学校秋季大会の最終日は3日、八重瀬町の東風平運動公園体育館で行い、女子決勝は仲西が22―18で美東に逆転勝ちし、2年ぶりに頂点に立った。男子は神森が44―24で仲西を下して4連覇を飾った。
絶妙タイム 逆転契機に
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試合序盤、一つのタイムアウトが勝利へのきっかけをつくった。
女子決勝、仲西は開始からわずか4分で5失点し、苦しい出だしとなる。選手に焦りの表情も出る中、タイムアウトを取ると、緊張をほぐすため全員でハーフコートの往復ダッシュを始めた。練習時から繰り返す失点時のルーティンだ。これで、選手の硬さが取れる。守備への戻りが速くなり、パスカットも出始めた。
相手は練習試合でも対戦していた美東。ロングパスによる速攻でやられる課題が序盤から露呈した。しかしタイムアウトで選手の落ち着きを取り戻す絶妙のベンチワークでゲームの立て直しを図ると、一つ一つのプレーがかみ合い、攻撃へもリズムが生まれた。
左サイドの川満彩音のシュートが次々と決まり、じわりじわりと追い上げた。後半12分、エースの砂川茉穂が同点弾を決めると、流れをそのままに逆転。2年ぶりの栄冠をつかみ取った。
全国大会を終えて2週間。新チーム調整の苦労もあったが結果を残した。好セーブが光ったGK宮城優稀主将は「新チームのスタートの大会。出だしが悪かったが、もっと点差を付けて勝てるようにしたい」と今後の成長を誓う。決勝でチーム最多の8得点を挙げた川満は「目標の全国に向けてさらにレベルアップしたい」と腕をまくった。(崎原有希)