民営あらしろ保育園開園 八重瀬町 公立全廃、沖縄県内で初


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 【八重瀬】八重瀬町唯一の公立保育所「新城保育所」の民営化に伴い、1日に開園した「あらしろ保育園」のセレモニーが2日、同園で行われた。比屋根方次町長や運営する社会福祉法人綾福祉会の外間修理事長、外間綾子園長らが園児と一緒に看板の除幕式を行った後、テープカットした。園児や保護者、祖父母、地域住民ら約60人が参加して開園を祝った。公立保育所の全廃は沖縄県内では八重瀬町が初。

看板の除幕式の後、園児らと記念撮影する比屋根方次町長(後列右から3人目)ら=2日、八重瀬町新城のあらしろ保育園

 あらしろ保育園には1日現在、0歳から5歳の60人が通う。民営化に伴い、園長や主任、調理担当の3人は交代したが、保育士14人は継続して勤務している。

 比屋根町長は「非常に難産だったが、無事に今日の開園を迎えられ、喜んでいる。外間園長を中心にしっかりやっていただけると期待している」と話した。

 外間修理事長は「(1)子どもと家族の幸せ(2)地域と関係者の幸せ(3)職員の幸せ―の三つの幸せを大切にしていきたい。地域の皆さんと協力しながら頑張りたい」と抱負を語った。

 公立保育所の全廃をめぐっては、町法人園長会などが計画の中止を求める8696人分の署名を町と町議会に提出。町議会への公立保育所の存続を求める陳情は、議長裁決で反対多数の不採択となるなど、議会でも意見が割れていた。

 南城市では、10月1日に唯一の公立保育所が民営化される。