コラソン逆転2連勝 北陸電力に26―24 JHL


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何度もファインセーブを見せたGKの内田武志=9日、豊見城市民体育館(屋嘉部長将撮影)

 日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは9日、豊見城市民体育館で北陸電力と対戦し、26―24で競り勝ち、2連勝となった。開幕のホーム戦で敗れたものの、この日多くのファンにホーム戦初白星を届けた。

 前半は石川出と村山裕次を中心に攻めるも、想定と異なるディフェンスシステムを取った相手にうまく対応できず、得点が伸びなかった。北陸電力に7人攻撃を多用され得点を許し、13―14で折り返す。

 後半は仲程海渡が7メートルスローを3連続で決めるなど得点を重ね、逆転。守備ではGK内田武志が何度もファインセーブを見せ、北陸電力の攻撃を振り切った。

 この日の試合は琉球新報の冠試合で、仲程をMVPに選び、Tポイント1万ポイントを贈った。

 コラソンの次戦は16日午後1時から広島県の中区スポーツセンターで湧永製薬と戦う。

琉球コラソン(2勝1敗)
26―24(13―14,13―10)
北陸電力(3敗)

 【評】前半は石川出や村山裕次を中心に攻撃するも、北陸電力は想定していた3―2―1守備ではなく、一線守備をしてきた。コラソンは攻撃が思うようにつながらず、得点が伸びなかった。ミスやパスカットなどからの速攻や7人攻撃を多用され、前半をリードを許した。

 後半、徐々に落ち着きを見せたコラソンはパス回しから、フリースペースをつくり、得点を重ねた。守備では前半からGK内田武志が危ないシーンで何度も好セーブし、最後は2点差で逃げ切った。

◆GK内田 好セーブ連発

 一進一退の攻防となった北陸電力戦。琉球コラソンは思うように得点できないものの、前の試合でもゴールを堅守したベテランのGK内田武志がファインセーブを見せ、今季ホームでの初勝利に結び付けた。チームの守護神は試合後、「緊張もあったが、自身の力ではなくチームに助けられた」と謙虚さの中で、勝利の重みをかみ締めた。

 前半はコラソンが得点を重ねても、7人攻撃を多用する北陸電力を突き放せなかった。さらにコラソンのミスやパスカットからの速攻で攻められる場面もあったが、内田が的確なポジショニングでゴールを割らせず、前半を1点ビハインドに抑えた。

 後半は福田丈、仲程海渡らのゴールで逆転するも得点が動かない時間が続いた。攻め込まれる時間帯もあったが内田は2連続でシュートを止めるなどし、いつもは物静かな男がガッツポーズし、ほえた。内田に鼓舞されるようにチームは集中力を切らさずに、勝利を手にした。

 チーム設立当初からのメンバーの内田は「優勝を視野に入れつつ、これからも戦っていきたい」。力強い言葉で締めくくった。(屋嘉部長将)