北山、逃げ切る 沖縄県秋季高校野球第1日


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 第67回県高校野球秋季大会は9日、コザしんきんスタジアムで開会式を行い、開幕した。初日は1回戦4試合を行い、宮古、北山、宮古工業、KBC未来が勝利を収めた。開会式では前年優勝の美来工科が優勝旗を返還した後、宜野湾の西平燿主将が、支えてくれた人々へ「多くの感動を届けられるよう、正々堂々最後まで全力でプレーすることを誓います」と力強く宣誓した。大会には64校63チームが出場している。決勝は10月8日の予定。上位2チームは来春の選抜大会出場への参考資料となる第141回九州地区高校野球大会(10月21~26日、宮崎県)に出場する。

◆北山、1年生2投手が好投

北山―八重農 最後の打者を打ち取り、グラブタッチをかわす北山の主戦・金城洸汰=9日、コザしんきんスタジアム

 北山の1年生投手金城洸汰と仲村周真、捕手の山崎慎之介のバッテリーが打撃を得意とする八重山農林を抑えると、打線は少ない好機を逃さず1点差で競り勝った。九回裏に満塁から1失点するなど、最後まで気の抜けない試合だっただけに津山嘉都真監督も「硬さはあったが、良く踏ん張った」と初戦突破に胸をなで下ろした。

 二回、4番仲村と6番宮里光の安打などで1死一、三塁とした場面。2年の大城龍之介のスクイズが捕手の前に転がってしまうも、処理にもたつく間に仲村が生還し先制した。その裏、同じパターンで1死一、三塁とされるが、捕手の山崎が「勢いに乗ろうとしているので警戒した」とスクイズを読み、金城にボール球を投げさせ三塁走者を挟殺。続く打者も内野ゴロに抑えてリードを死守した。

 「今日は守備からリズムに乗れている」と振り返るように、2番手の仲村もテンポ良く投げて五~八回を無失点で抑えた。九回に再登板した金城は気の緩みから1失点するが、皆で「相手の方が追い込まれている」ことを確認すると強気を取り戻し、抑え切った。

 試合を通して走塁に課題を残したが津山監督は「積極的にプレーした結果」と前向きに捉えた。

 接戦を乗り越えた金城は「自分とチームにとって勢いが付く1勝」と笑顔で話した。(嘉陽拓也)

<きのうの結果>
宮古 10―1 本部
  (七回コールド)
北山 2―1 八重山農林
宮古工 2―0 南風原
KBC未来 3―1 豊見城

<10日の試合>
▽1回戦
【コザしんきん】9時
沖尚―コザ
北部農林―読谷
美里工―久米島

【北谷公園】9時
首里東―美里
具志川商―具志川
北谷―沖高専

【宜野湾市立】9時
浦添商―北中城
南部農・南部商―那覇商
小禄―昭薬付

<11日の試合>
▽1回戦
【コザしんきん】9時
首里―那覇工
与勝―前原

【北谷公園】9時
浦添―宜野湾
興南―中部農林