「日本主導で捜査を」　政府に地位協定改定案　翁長沖縄県知事

　【東京】翁長雄志知事は１１日、防衛省や在日米国大使館を訪れ、沖縄県が１７年ぶりに作成した日米地位協定の改定案を提出した。昨年１２月の名護市安部でのオスプレイ墜落事故で日本側が捜査できなかったことなどを踏まえ、米軍機の事故時に日本側が捜査し財産を差し押さえられることや、現場統制を主導できるようにする内容などを盛り込んだ。

　県が改定案をまとめるのは、２０００年に稲嶺恵一知事（当時）が改定に関する１１の要求項目を示して以来、１７年ぶり。環境捕捉協定に関し県が要望した返還の３年以上前からの立ち入り調査を可能とすることや、昨年の米軍属女性暴行殺人事件を受けて締結された軍属の範囲を狭める補足協定について、軍属と認定した請負業者の情報などを公表することなども求めた。

　翁長知事は防衛省で、これまでの運用改善や補足協定の締結といった政府の対応では「実効性は十分とは言いがたい」として「環境問題や事件事故を抜本的に解決するためには改定は必要だ」と語った。