「例外的説明がない」 防衛相が嘉手納パラシュート降下訓練の中止を要求


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 【東京】小野寺五典防衛相は15日の閣議後会見で、SACO合意に違反する嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を米軍が21日に実施すると地元自治体に伝えていることについて「先方からまだ例外的な場合という十分な説明がない。さまざまなレベルを通じて、嘉手納での訓練を中止するよう申し入れている」と述べ、政府として訓練を容認しない立場を示した。

 パラシュート降下訓練はSACO合意で伊江島補助飛行場で行われることが決まっており、嘉手納町などは日米両政府に中止を求め続けている。ただ在日米軍のマルティネス司令官は8月28日に小野寺氏と面談した際「部隊運用上やむを得ない場合もある」などと説明し、訓練継続を示唆していた。

 小野寺氏は嘉手納基地でのパラシュート降下訓練は「例外的」な場合にのみ使用可能との認識をあらためて示した。その上で、米軍による21日の訓練については嘉手納基地での実施の必要性についての説明が現時点で不十分だとの認識を示している。【琉球新報電子版】