西原圧勝 男女制す 春高バレー沖縄県予選 男子8連覇 女子V3


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 バレーボールの第70回全日本高校選手権大会(春高バレー)沖縄県代表決定戦の決勝は18日、豊見城市民体育館で行った。男女とも西原―首里の決勝となり、いずれも西原がストレートで勝利した。男子は大会8連覇で23度目、女子は3連覇で7度目の頂点に立った。

 優勝した男女西原は2018年1月4日から東京体育館で始まる全国大会に県代表として出場する。

◆安定した王者のプレー/男子、レシーブから攻撃生きる

男子決勝 西原―首里 ブロックポイントを決める西原の(左から)池城浩太朗、照屋良和=18日、豊見城市民体育館(又吉康秀撮影)

 苦しみながらも西原男子が徐々にリズムを取り戻す。高さがない分、持ち味の正確なレシーブからのコンビバレーで相手を揺さ振る。決勝の首里戦を含め初戦から1セットも落とさず、安定した王者のプレーで8連覇を果たした。決勝戦の序盤は、緊張から硬くなりブロックとレシーブの連係が崩れた。持ち味のコンビ攻撃は首里に読まれ、ミスも重なりリードを許す。タイムアウトなどで落ち着きと集中力が戻り、コンビ攻撃が決まり出した。23―23と勝負どころで追い付くと、ブロックを利用したスパイクを決め、26―24

で第1セットをもぎ取った。

 第2セット以降は何度もサーブ権が入れ替わりながらもリードを許さず、強気のサーブや連係を生かした攻撃で得点を重ねた。2年生セッター茂太隆次郎もトスワークがさえ、攻撃陣のスパイクも次々と決まった。約2週間前にスタメン入りした1年生ライト池城浩太朗の力強く正確なスパイクも効果的だった。

 今年に入ってから全国大会での勝利がない。約4カ月後の大舞台に向け、城間修監督は「肝心なところでカットミスがあった。全国で1点を争う場面で勝てない」と話し、高い安定感を選手に求める。池城も「ゼロからのスタートでレシーブ力を強化したい」と気を引き締める。3年生の宮城元主将は「チーム力を上げてまずは一勝し、ベスト8を狙いたい」と力を込めた。(崎原有希)

◆女子エース3人 的を絞らせず/コース打ち分ける

西原―首里 高さのある打点からバックアタックを放つ西原の名嘉山友愛

 3人のエースを軸とした高い攻撃力で、西原女子が3連覇を達成した。レフト名嘉山友愛、ライト朴芽衣、センター仲地杏美がコースを打ち分け、コンビでの攻撃も光り、ブロック陣に的を絞らせなかった。

 2年生主体のチームで精神的なもろさがあり、準決勝はフルセットにもつれ込んだ。3年生主体の首里との決勝を前に「相手は諦めないチームだ。集中していこう」と確認し合った。

 その決勝、リードした気の緩みから連続失点して崩れかけたが、「締めるためのタイム」(川田学監督)で選手の気持ちを切らせなかった。好機で自身に上がるボールに対し名嘉山は「みんなが託してくれている。絶対に決めよう」と一本一本に思いを込めた。バックアタックも効果的に絡め、勝因の一つになった。

 2年生主体とはいえ「3年生が精神的に引っ張ってくれた」と川田監督。3年の大久保樹奈主将も「みんなで1月までバレーができるのはうれしい」と目を熱くした。春高本番へ向け大久保は「コンビバレーをさらに磨いていく」と腕をまくった。 (崎原有希)