普天間、激戦制す 沖縄県秋季高校野球第5日


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 高校野球の第67回沖縄県秋季大会第5日は18日、北谷公園野球場などで1、2回戦、計6試合を行い、2回戦から登場した第1シードの石川は宮古に11―5で勝利し、3回戦一番乗りを果たした。5試合は1回戦で、普天間は3―2で向陽を振り切り、沖縄水産は5―1で宜野座に勝利した。真和志は1―0で名護商工に粘り勝ち。名護は6―1で那覇西を制し、美来工科は18―0の五回コールドで南部工業を下した。

◆仲宗根、気迫の走塁/敵失逃さず生還、決勝点

向陽―普天間 普天間9回表2死一塁、相手エラーで決勝のホームを踏みガッツポーズを見せる普天間の仲宗根悠吾=18日、嘉手納野球場(具志堅千恵子撮影)

 点を取っては取り返す試合は普天間、向陽とも譲らず2―2で最終回を迎えた。普天間は2死から仲宗根悠吾が安打で出塁。勝ち越しの走者となる。次打者の三塁方向へのゴロは送球エラーとなり外野のファールグラウンドを転々とする。仲宗根は後方を見ずに三塁コーチの「回れ」の声に必死にベースを駆けた。一気に本塁を陥れ勝ち越しに成功した。

 「三塁を回った瞬間に絶対に得点を取ってやるという気持ちだった」。決勝のホームインに仲宗根の声が弾んだ。

 勝利を呼び込む走塁は、仲宗根の気迫が生み出したともいえる。八回、向陽の攻撃で盗塁の走者を刺そうとした場面、捕手の仲宗根が三塁へ悪送球し、同点に追い付かれた。自身のミスでの失点が重くのしかかっていただけに、それを走塁で取り返し、歓喜した。

 先発した仲本光希はスライダーで右打者の外角、左打者の内角を攻め、ピンチでも失点を最少に抑えた。迎えた九回もテンポ良くアウトを取り、仲宗根は最後もスライダーを要求し、内野ゴロに仕留め、勝利を決めた。

 「1点の重みを痛感した」という仲宗根は「次の試合は初回から得点を重ねて、しっかり逃げ切りたい」と意気込んだ。(屋嘉部長将)

<きのうの結果>
▽1回戦
名護 6―1 那覇西
真和志 1―0 名護商工
沖水 5―1 宜野座
美来工科 18―0 南部工
  (五回コールド)
普天間 3―2 向陽
▽2回戦
石川 11―5 宮古

<19日の試合>
▽1回戦
【北谷】9時
糸満―那覇国際
中部商―開邦
豊見城南―西原