[ココロ・カラダ不思議つながり]25 手を動かすとやる気に…なぜ?


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Q.手を動かすとやる気に…なぜ?

 

今日の質問は、勉強をやりたくないときでも鉛筆を動かしたらやる気が出てくるのはなぜですか? です。高校2年生からです。

A.やる気スイッチは人それぞれ

 

 しないといけないけど、ちょっと面倒だなと思うときって、始めるきっかけが必要ですよね。そのようなやる気スイッチの入れ方は人によって違いますが、身体を動かすと、スイッチが入りやすいんです。

 あなたのように鉛筆を動かすと「やるぞ!」って思える人もいます。鉛筆削りを手でぐるぐる回したり、「さあ、勉強しよう!」と自分に向かって言ったり、お水を飲む人もいます。他にも、誰かに「宿題、頑張ってね」と言われると始めやすい人もいるし、逆に家の人にせかされるとやる気がなくなる人もいるかもしれませんね。

 それから暗記するときも、身体を動かすと覚えやすい人もいます。例えば、歩きながら声に出す、紙に何度も書く、大事なことを替え歌にして歌うなどです。やる気スイッチは複数持つと使いやすいので、周りの人にもインタビューして、いろいろ試してみてください。

 勉強を続けていると、だんだんと集中力が落ちてくるので、休憩や気分転換は大切です。この気分転換にも身体を動かすのは効果的です。椅子に座ったままだったら首や肩を回す、両手足をウーンと伸ばす、手をブラブラ振るなど。椅子から離れて、ストレッチをしたり、ラジオ体操や近所を散歩したりするのも良いです。休憩におやつを食べる人は少しにしてね。食べ過ぎると消化するほうに身体が一生懸命になってしまいます。

 気分転換に電子ゲームをするのは、目が疲れるのでお勧めできません。5~10分でやめるのも難しいし、勉強を全部終わらせてからゲームをする方が気持ちよく遊べます。

 自分に合ったスイッチの入れ方や気分転換の方法を工夫して、楽しく勉強がはかどる方法を見つけてください。見つけた方法は、おとなになっても使えますよ。

徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。
 

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ココロ・カラダ不思議つながり

 
徳永桂子・著/上原明子・イラスト
A5変型判 128頁(オールカラー)

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