西原、打ち勝つ 沖縄県秋季高校野球第6日


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 高校野球の第67回県秋季大会第6日は19日、北谷公園野球場で1回戦3試合を行い、西原が豊見城南を11―6で振り切り2回戦に進出した。糸満は那覇国際を3―1で制し、第2シードの中部商は19―0の五回コールドで開邦を下して32強が出そろった。2回戦は23、24の両日で15試合を行い、16強が決まる。

◆八回、火が付き猛攻/西原

豊見城南―西原 8回裏西原2死満塁、逆転の2点適時打を放つ與那嶺絃=19日、北谷公園野球場(内原優士撮影)

 シーソーゲームは最後に乱打戦に変わった。4―2と先行して迎えた八回に4失点して火が付いた西原が、その裏に長短打や敵失などを絡めた猛攻で逆転。11―6で初戦を突破した。

 西原守備の八回表1死一、二塁、本来持ち味とする守備で併殺を狙うも、送球間の失策が絡んで失点し、相手ペースにのまれたまま逆転を許した。夏の合宿など厳しい練習や、地区新人大会の接戦を乗り越えてきた。「苦しい夏の合宿は何の意味があったのか」。藤井智監督のゲキも飛び、目を覚ました。

 その裏、無死満塁で1点を返すと、2死満塁で打席に立ったのが與那嶺絃だ。ベンチでは監督が祈るように手を合わせている。練習試合でも好機で凡退が多かったが、仲間を「助けたい」と奮起。「困ったら初球を打つ」という自身の決まり事通り、初球の直球を中前に運ぶ2点適時打で逆転した。勢いは止まらず一挙7点を奪うと、最後は先発の國吉健太が再登板して三者凡退で締めた。

 指揮官は「見えないエラーもあり、勝ちパターンの場面で締められなかった。秋の初戦の怖さだ」とかぶとの緒を締め直す。比嘉竜希主将は「安打が出ない焦りもあり、攻守がかみ合っていなかった」と反省。第2シードの中部商とぶつかる次戦に向け「守備からリズムをつくり、チャンスで1本を打ちたい」と意気込んだ。(崎原有希)

<きのうの結果>
糸満 3―1 那覇国際
中部商 19―0 開邦
   (五回コールド)
西原 11―6 豊見城南

<23日の試合>
▽2回戦
【北谷】午前9時
 KBC未来―首里東
 沖縄尚学―那覇商
 読谷―昭薬付
【嘉手納】午前9時
 浦添商―具志川商
 北谷―宮古工
 沖縄カトリック―知念
【宜野湾】午前9時
 宜野湾―八重山商工
 糸満―宮古総実
 中部商―西原

<24日の試合>
▽2回戦
【北谷】午前9時
 美里工―北谷
 首里―興南
 那覇―名護
【宜野湾】午前9時
 沖縄工―前原
 美来工科―真和志
 普天間―沖縄水産