【中部】在日米軍は、21日に実施した米空軍嘉手納基地でのパラシュート降下訓練について「日米両政府は伊江島が使用することができない時の代替地として嘉手納ドロップゾーン(落下場所)を利用することで合意した」との声明を出し、訓練実施の正当性を主張した。伊江島での今年の訓練回数が63回だと紹介した上で、嘉手納での訓練が今年で「わずか3回目」と実施の少なさを強調した。
声明では、日本政府が説明する「嘉手納基地の使用は例外的」を意味する記述はなく、嘉手納基地を使用する条件の認識が日米間で異なっている。
米軍は声明で、そもそも「日米特別行動委員会(SACO)最終報告では嘉手納ドロップゾーンについて触れていない」と指摘した。
その上で「日米間の合意によると、伊江島訓練場が沖縄での陸上パラシュート訓練の主要なドロップゾーンだが、特定の状況下では嘉手納基地の代替ドロップゾーンを使用する必要がある」と嘉手納基地での訓練は排除されていないと主張した。
伊江島では天候不順や落下場所の閉鎖、スケジュールの重複などの理由で2016年で133日訓練できなかったと条件の厳しさも強調してみせた。