モバイルプリンス
今月12日、読谷村の「チビチリガマ」が何者かに荒らされているのが分かった。
遺骨や遺品、修学旅行生など県内外の学生がささげた千羽鶴も壊されてしまったんだ。
本当、悲しいですね。
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このニュースを受けて、多くの人にやり場のない怒りが込み上げたと思う。
そしてネットでは「やったのはこいつらに違いない!」と証拠もないのに犯人を決めつける事態が発生したんだ。
SNSは自分と考えの近い人とつながりやすいから、周りも同じような意見であふれがちだ。普段から気にくわないと思っている人たちを犯人と決めつけたんだよ。
その結果「やっぱり犯人はあいつらだ!」と次々と広まって、怒りが増幅していったんだ。
前に話した、エコーチャンバー現象というやつですね。
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うそか本当か分からない情報も、狭い世界で当たり前のように言われると本当のことのように感じちゃうんだ。
「犯人はこいつだ!」とネットの中で素人探偵が登場して、犯人を決めつけるのは今回に限らず、過去に何度もあるんだ。勝手に犯人にされ、苦しんだ人もたくさんいるんだよ。
情報がうそなのか本当なのか、深く考えないといけないですね。
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結局、16日にチビチリガマを荒らした犯人は捕まった。逮捕されたのは本島中部に住む4人の少年で、肝試しでガマに入って荒らしたとのことだよ。
特別な場所であるチビチリガマを、若者が遊び半分で荒らすことにショックを受けた人も多いと思う。
若い世代も歴史をきちんと勉強しないといけないですね。
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結局、素人探偵の推理した犯人は全くの見当違いだった。
仮に最初のニュースを見て「沖縄の少年がふざけてやったんだ!」と言ってた人がいても偶然当たっただけで、情報がない状態で犯人を決めつけるのは「偏見」でしかないでしょう。
自分の嫌いな人たちを犯人にすることの無意味さ、危険性について、あらためて注意する必要があるね。
【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。