沖水、粘り勝ち 沖縄県秋季高校野球第9日


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普天間-沖水 勢いのある直球で普天間打線を零封した1年生左腕、上原一帆=24日、宜野湾市立野球場

 高校野球の第67回秋季大会第9日は24日、宜野湾市立野球場などで2回戦6試合を行い、沖縄水産が2―0で普天間を振り切った。第3シードの沖縄工業は3―0を前原を下し、美来工科は2―1で真和志に競り勝った。美里工業は4―0で北谷に快勝し、夏の甲子園出場の興南は2―1で首里にサヨナラ勝ちした。那覇は名護に3―2で勝利した。2回戦の全日程が終了し、16強が出そろった。30日にコザしんきんスタジアムなどで3回戦8試合が行われ、10月1日には同スタジアムと北谷公園野球場で準々決勝が行われる予定。

◆序盤の得点/沖水・上原死守

 上原忠監督が「日々成長中」と語る沖縄水産ナインが粘り切った。序盤に宜保龍空と當山恭右の犠飛で2点を奪うと、1年の左腕・上原一帆が勢いのある直球で普天間打線を零封。宜保と當山以外は1年生で、まだ監督の期待に応える野球とはいかないものの「身体能力は申し分ない。来週までにまた成長し、違った野球を見せてくれるだろう」と、振り切った試合に胸を張った。

 初回は併殺で出足をくじかれたが、二回、先頭で出塁した4番當山を上原と6番三木健正が三塁まで進めた。「ここはビッグイニングを狙う回だ。打ってこい」と監督に送り出された宜保の「あそこまで飛ぶとは思わなかった」打球が、當山を余裕を持って返す犠飛となり先制点。三回は相手投手の2四球などでつくった満塁の好機に、當山も右へ犠飛を放ち2点目を上げた。「本来は大量得点の好機だったが、結果的にこの2点が勝敗を分けた」(上原監督)。

 投手戦となった後半。上原は6四死球を出しながらも三塁を踏ませたのは八回のみ。2死一、三塁の最大のピンチも「1点も与えない」と、自らを奮い立たせ、力の残る直球を中心に抑え込んだ。

 次戦は打撃力に定評がある美来工科。上原は「1~9番まで気の抜けない相手。直球と自信のある変化球で自分のリズムを崩さない投球をする」と気合を入れた。(嘉陽拓也)

<きのうの結果>
▽2回戦
美里工業 4―0 北谷
興南 2―1 首里
那覇 3―2 名護
沖縄工業 3―0 前原
美来工科 2―1 真和志
沖縄水産 2―0 普天間