緊急着陸のオスプレイとどまる 石垣空港に駐機、米軍がエンジン整備


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
オスプレイのエンジンカバーを開け、内部を調べる米兵=30日午前、沖縄県石垣市の石垣空港

 29日に沖縄県石垣市の石垣空港に緊急着陸した米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ2機は30日、点検のためにとどまった。30日、不具合を起こした機体「03」の点検作業を米兵が行っているのが確認された。同日午後4時40分ごろ、KC130空中給油機が石垣空港に到着し、オスプレイの乗員の一部10人ほどを乗せて同5時50分ごろ、フィリピンに向かった。

 沖縄防衛局によると、米軍から異常がなかったとみられる機体「02」についてはフィリピンに移動するとの連絡があったが、離陸しなかった。出発できなかった理由について、米軍は「離陸にあたりトランスミッションオイルの補充が必要だったが、KC130にそのオイルを積んでいなかったので、離陸は見送った」と説明しているという。防衛局は離陸時期については分からないとしている。

 不具合が生じた1機の点検作業は30日午前10時ごろから実施された。回転翼を前方に倒し、右翼エンジン部分のカバーを開いて、1時間ほど作業を進めた。KC130によって修理に必要な機材が運び込まれたとみられる。同機は1日以降も駐機し、オイル漏れを起こしていた右エンジンの整備などが続く見込みで、離陸時期は不明。

 石垣市消防本部は30日、緊急着陸後に不具合が生じた1機の右エンジン部分からオイル漏れがあり、オイルを吸収する吸着剤や吸着シートでの除去作業を29日に実施していたと明らかにした。