北部4市村で米軍機騒音4割増 高江小付近激増7.5倍 名護市・防衛局調査


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 【北部】米軍ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)のある名護市久志、宜野座村城原、東村高江と伊江村西崎で、2016年度に騒音測定器で計測された60デシベル以上の騒音回数の合計が1万8934回と、14年度の1万3638回よりも約4割(5296回)増加したことが沖縄防衛局と名護市の調査で分かった。5年前に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが米軍普天間飛行場に配備されて以降、本島北部と伊江島のヘリパッドでオスプレイの訓練が常態化している。住民は「新基地ができるとさらに騒音が激化するのでは」と今後の暮らしに不安を感じている。

新基地建設が進む米軍キャンプ・シュワブのヘリパッドから離陸するオスプレイ=9月21日、名護市辺野古

 沖縄防衛局は宜野座、東、伊江の3村に、名護市は米軍キャンプ・シュワブ周辺7カ所に独自で騒音測定器を設置している。3村4地点を結んだ三角形を中心に、米軍の訓練が頻繁に行われている。

 複数の測定地点のうち、最も騒音回数の多かった4地点のデータを用いて分析したところ、宜野座村城原区では、90デシベル以上の騒音が14年度の103回から16年度は316回と約3倍になった。90デシベルは騒々しい工場内や、カラオケ店内のうるささに近いといわれる。

 東村立高江小学校がある東村高江区牛道(うしみち)では、13年度の騒音回数が918回だったのに対し、16年度は6887回と約7・5倍に激増した。東村高江の米軍北部訓練場では、15年1月にN4地区が、今年7月にN1、H地区のヘリパッドの運用が始まった。

 伊江村西崎では、90デシベル以上の騒音が13年度の157回から15年度には234回になった。16年度は148回だった。名護市久志では、13年度の騒音回数が1274回から16年度が1470回と、右肩上がりに推移した。