再生医療で産業振興 那覇でシンポジウム 琉大が取り組み報告


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 先端医療実用化推進事業シンポジウム(先端医療開発主催)が6日、那覇市のダブルツリーbyヒルトン那覇首里城で開かれ、琉球大医学部再生医療研究センターの野口洋文センター長が、琉大の細胞培養加工施設(CPC)と再生医療の取り組み状況について講演した=写真。

 2015年に設立した同センターは、培養した脂肪由来幹細胞を顔面変形の患者に移植する再生治療を16年3月に県内で初めて実施するなど、治療用の細胞を培養・加工・供給できる体制を確立している。脂肪肝細胞を用いた肝硬変治療への応用を進めている。

 再生医療への期待から国内の大学や企業で細胞培養の技術開発が急速に進む中で、野口氏は法律の整備状況や管理基準を紹介し、琉大が運営するCPCの製造・品質管理体制などを説明した。

 その上で「琉大が再生医療分野の発展に寄与することで国際医療拠点を目指す沖縄県の産業振興に大きく貢献する」と指摘した。