IoTで漏水監視 低コスト技術開発 無線で情報送信、工事不要


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 システム開発などを手掛ける国建システム(沖縄県那覇市)と、水道設備関連の事業を行うコムテック創研(同)は、多様な機器がネットワークにつながる「モノのインターネット(IoT)」を活用した漏水の監視技術を開発している。流量計など計測機器の情報を無線でクラウドサーバーに送信し、水道設備に漏水などの異常がないか確認できるようにする。技術の実用化により低コストで漏水の監視が可能になる。

 これまでの漏水監視は、計測機器を配線で専用の装置につないで情報を集めていた。配線は道路の下を通ることもあり、設置には工事が必要だった。得られた情報は、専用のパソコンが設置されている事務所などでしか確認できなかった。

 両社が開発を進める技術は、無線で情報を送るため大がかりな工事は必要なく、費用を抑えることができる。クラウドサーバーで情報を管理するため、パソコンやタブレット端末からインターネットに接続することで漏水の状況を監視できる。費用が削減できて手軽に利用できることから、学校や宿泊施設、レジャー施設など、水を多く使う場所でも技術を活用できる。

 漏水を事前に把握することで、老朽化した水道管の破損や道路陥没などの被害を事前に防ぐことが期待される。県内の水資源を保全する役割も果たせる。国建システム企画コンサル推進部の崎間顕課長は「本来ならば出さなくてもいいコストや労力を減らすことができる」と話す。コムテック創研の大城豊代表は「水資源を大事にすることで多くのメリットを生み出せる」と期待した。

 両社は今後も開発作業を進め、来年度までに実用化することを目指している。