カメラの仕組み 興味津々 比嘉良治さん講話 児童が来間島の自然、活写


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比嘉良治さん(左)からカメラの仕組みについて学ぶ来間小の子どもたち=9月24日、宮古島市下地の来間島

 【来間=宮古島】カメラで島の風景や日常を切り取り、インターネットなどで発信する「僕たちの場所~来間小中学校フォトプロジェクト~」が9月24日、宮古島市下地の来間島にある離島振興センターで行われ、同小2~6年の児童6人が参加した。名護市出身で琉球新報ニューヨーク通信員の芸術家・比嘉良治さん(ロングアイランド大学名誉教授)が、カメラレンズの仕組みについて講話した。

 比嘉さんらは2011年の第5回世界のウチナーンチュ大会の際、宮古高校や伊良部高校など宮古島市内の学校での講演をきっかけに、同プロジェクトを立ち上げ、来間島の子どもたちとの交流を続けている。

 講話で比嘉さんは、子どもたちに白い紙に虫眼鏡を通して風景を映し出すよう指示。すると、白い紙に上下左右が反転した風景が映し出された。この現象を比嘉さんは「上下左右がひっくり返って写る。これは人間の目も同じで、網膜に当たった光の像を脳の中で反転させている。カメラのレンズも目と同じだよ」と解説した。子どもたちは興味深そうに耳を傾けていた。

 講話後、子どもたちは強い日差しが照り付ける屋外に飛び出し、全国から寄付されたデジタルカメラを手に、島の風景を思い思いにカメラに収めていた。

 同プロジェクトでは毎回、県内外から写真家や芸術家、ジャーナリストらが参加し、専門分野について語っている。

 今回は、毎日新聞で夕刊報道を担当する鈴木美穂記者が、取材で訪れたドイツについて講話。小学4年までに進路を決定しなければいけない教育環境や、中近東やアフリカからの移民と住民との間に溝ができている社会情勢などについて語った。