政治
座波幸代のワシントン報告

米軍基地問題で識者会合 関係者に呼び掛けへ 今秋にも

デイビッド・バイン氏

 【ワシントン=座波幸代本紙特派員】米国の外交軍事政策や基地、人権問題などを研究するアメリカン大のデイビッド・バイン准教授(人類学)は今秋にも、米国内外の米軍基地について問題意識を持つ大学やシンクタンクの研究者、連邦議員、軍の元高官らを集めた有識者会合を持つ考えを本紙の取材に明らかにした。

 バイン氏は2015年に著書「Base Nation: How U.S. Military Bases Abroad Harm America and the World」(日本語版「米軍基地がやってきたこと」)を出版。冷戦終結後から20年以上がたつ現在も、世界70カ国余りに約800の米軍基地があることで、地政学的な緊張や米国に対する反感を高めたり、米兵による性暴力や現地の環境破壊を引き起こしたりしている問題点を指摘している。

 米保守系シンクタンク、ケイトー研究所のジョン・グレーザー外交政策研究ディレクターは、「米軍は海外の基地から撤退すべきだ」という政策分析リポートを9月に発表し、バイン氏の著書からも引用している。バイン氏は「外交政策の研究者の間でも、海外の米軍基地に対する考え方を変える流れが出てきている。いい兆候だ」と指摘。国防総省による米国内外の基地閉鎖再編(BRAC)の議論も念頭に置きながら、研究者や議員らに有識者会合への参加を呼び掛け、政策提言書をまとめる予定。

 沖縄の米軍基地問題について、「最も効果的なのは経済的な視点だ。米国民の税金が自分の地域の学校や道路建設ではなく、沖縄の米軍基地に使われているという視点で議論することが一つの鍵になる」と述べた。