津堅島、アリモドキゾウムシ根絶へ イモ害虫、最終段階に


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イモ類などに寄生して深刻な被害を与えるアリモドキゾウムシ

 イモ類などに寄生して深刻な被害を与え、沖縄県が特殊病害虫に指定する「アリモドキゾウムシ」の根絶が、うるま市津堅島で最終段階に入っている。県は特殊病害虫防除条例を改正し、30日から「アリモドキ―」が寄生する植物(寄主植物)の津堅島への持ち込みを規制する。津堅島で根絶が確認されれば、久米島に続いて世界で2例目となる。

 県が防除効果確認調査を実施し、2018年8~10月に国の駆除確認調査が実施される予定。根絶が確認されれば、19年3月ごろまでに植物検疫法に記載された生息域から「津堅島」を除外する法改正などの手続きを経て、正式に「根絶宣言」される。

 「アリモドキ―」はサツマイモの葉や茎、エンサイ(ウンチェー)などに寄生する。県は07年から津堅島での根絶防除を進めてきた。トラップ(わな)での捕獲などで津堅島では「ほぼ根絶」の状態が続いている。

 現時点で持ち込み以外の侵入経路はない。島に飛来する恐れがある雄を飛来源の沖縄本島側で駆除し、並行して島内の植物に寄生した雌を駆除してきた。県条例により、今後は寄生植物の津堅島への持ち込みは原則禁じられ、必要な場合は消毒などの措置や知事の許可が必要となる。