台風22号 8人けが 最大9750戸停電 本島直撃3年ぶり


この記事を書いた人 大森 茂夫

 台風22号は28日、沖縄本島と周辺離島を暴風域に巻き込みながら、本島地方を直撃した。台風の中心が本島を通過するのは2014年10月以来、約3年ぶり。28日午後9時現在、台風22号は奄美大島の北北西にあり、徐々に本島地方から遠ざかっている。沖縄気象台は28日午後9時までに本島全域の暴風警報を解除したが、沿岸海域では29日もうねりを伴った高波に引き続き警戒するよう呼び掛けている。

台風の影響で根元から倒れたガジュマル=28日午前10時30分、那覇市楚辺

 気象台によると、28日午前7時59分、南城市糸数で最大瞬間風速44・2メートルを観測。うるま市宮城島でも41・5メートル、国頭村奥でも39・8メートルを観測した。

 本島地方では電柱の倒壊や倒木、家屋の一部破損などの被害があった。那覇市で20代の女性が風にあおられて転倒し負傷。沖縄市で80代女性が転倒して頭部を裂傷し病院に搬送されるなど、県内で少なくとも8人が軽傷を負った。

 県によると、28市町村の避難所などに最大112世帯、127人が避難。沖縄自動車道と那覇空港自動車道は28日午前9時15分から同日夜にかけて、閉鎖された。

 沖縄電力によると、29市町村で最大約9750戸が停電。28日午後11時現在、名護市220戸、大宜味村190戸など、県内全域で約960戸が停電している。

 気象台によると、台風22号は28日午後9時現在、奄美大島の北北西約40キロにあり、1時間に約30キロの速さで北北東へ進んでいる。中心の気圧は975ヘクトパスカル、最大瞬間風速は45メートル。中心から半径150キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。