かんきつ香る県産魚を ブランド化研究 沖水高3年


この記事を書いた人 大森 茂夫

 県産シークヮーサーの香りがする養殖魚「フルーツフィッシュ」の開発を沖縄水産高校のグループが研究している。総合学科海洋生物系列3年生の安里海優香(あゆか)さん、照屋舞さん、比嘉海斗さんの3人は「さっぱりした魚肉で、おいしいと思う。魚嫌いな人や若い人にも食べてほしい」と、ブランド化を目指している。

フルーツフィッシュの課題研究を発表した(右から)沖縄水産高校の照屋舞さん、安里海優香さん、比嘉海斗さん、中村信行教諭=27日、那覇市の県水産会館

 フルーツフィッシュは、かんきつ類などを混ぜた餌を与え、肉の変色を抑えて臭みを消した食用魚。県内でブランド化の例はないという。

 沖水高はタマン(ハマフエフキ)とシークヮーサーを使用。果実を丸ごと混ぜた餌を魚に与えることで、さばいた時にシークヮーサーの香りや風味があり、魚臭さも抑えられた。より効率的に風味を付ける実験や他の県産養殖魚種での実験も今後取り組んでいく。

 安里さんは「タマンの病気などで苦労しているが、将来的に商品化したい」と話し、中村信行教諭は「新しい価値観や考え方で活躍してほしい」と期待した。