新農連市場、きょう開店 “卒業”店子ら涙と感謝


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店の営業を終え、花束をもらう大城悦子さん=31日、那覇市樋川

 沖縄県那覇市樋川に完成したのうれんプラザが11月1日、オープンする。開業を控えた31日、野菜を販売する店子(たなこ)たちのほとんどが現在の農連市場での営業を終え、引っ越し作業に追われた。新施設に移転せず、野菜販売を終える店子は家族や常連客から花束をもらい、涙を流していた。

 一方、台風の影響で資材が届かずに移転ができない一部の店子は、新市場での設備が整うまで現市場で営業を続ける。

店子が引っ越し、店舗を片付ける人たち=31日、那覇市樋川

 31日で48年の営業を終えた大城悦子さん(71)は、娘や孫、常連客や卸業者からもらった、たくさんの花束に囲まれた。大城さんは「卒業式みたい」と涙ぐみ「みんなにかわいがってもらって今がある」と感慨深げに話した。同じく店子を“卒業”した美尚(みなお)正子さん(87)は、戦後ブラジルでも野菜を売っていた経験がある。「ちょっとさみしくなるね」と話した。

 新しい市場に荷物を運び終えた国吉テル子さん(75)は「上等になってるさー」と新しい店舗に喜び「明日からはここで頑張ろうね」と笑顔を見せた。