世界の高校生、「明和の大津波」を学ぶ 沖縄で高校生サミット開幕へ 25カ国の生徒ら地元と交流


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「津波大石」の説明を地元高校生(右側)から受ける各国の生徒ら=6日、沖縄県石垣市大浜の崎原公園

 沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで7日開幕する「『世界津波の日』2017高校生島サミットin沖縄」を前に、各国の高校生で構成する「若き津波防災大使」が6日、2グループに分かれ、同県の離島である宮古島市と石垣市を視察した。両市の防災対策や明和の大津波の歴史などを学んだ。

 世界25カ国の高校生らによる「津波防災大使」は、自国での防災・減災対策に生かすため、日本の津波の歴史や地震・津波への取り組みを学ぶ。

 10カ国65人の高校生が参加した石垣市では、江戸時代の1771年に石垣など先島諸島を襲った「明和大津波」の遭難者慰霊之塔や、約2千年前の津波で運ばれたとされる「津波大石(つなみうふいし)」などを視察した。地元高校生らが、市の防災対策や明和の大津波の概略などを説明した。地元高校生との交流も行われた。

 パラオから参加したチャールズ・ジェイク・ヒューマルデイ・パトリスさん(14)は「パラオでは自然災害への意識が低いので、学んだことを周囲に伝えて意識を高めていきたい」と話した。

 モーリシャスのザリーナ・ビビ・タヘアさん(18)は「モーリシャスでは津波がまだ発生していないが、備えが重要だということを会員制交流サイト(SNS)も活用しながら広げていきたい」と語った。