あの世も明るく、納骨室に自然光 沖縄関ヶ原石材 墓壁面に隙間、特殊ガラス


この記事を書いた人 平良 正
納骨室内に光を取り込めるお墓について説明する沖縄関ヶ原石材の緑間禎社長=6日、那覇市天久

 石材の総合メーカー、沖縄関ヶ原石材(那覇市、緑間禎社長)が、納骨室内に光を取り込める新しい墓を開発した。墓の壁面などに特殊なガラスを組み込んだスリット(隙間)を入れて、通常は暗闇の納骨室内を柔らかな光で照らせるようにした。

 10月に特許も取得しており、今後、本格的な販売を開始する。緑間社長は「自然の光を取り込めるお墓として差別化を図っていきたい」と語った。

 緑間社長は墓の納骨に立ち会うことが多く「納骨室内は真っ暗で、お客さまが怖い場所だというイメージを抱くことがあった。怖い場所はみんな嫌だろうと感じていた」と振り返る。ライトを使って納骨室の中に入るケースもあったことから、光を取り込める墓の開発を始めた。

 光を取り込む手法として、墓の壁面にスリットを入れることを考案した。緑間社長の弟が経営する冲セキ(神奈川県川崎市、緑間浩市社長)の協力も受けながらスリットに組み入れる「キャストガラス」を開発した。キャストガラスは、墓などに使われる御影石と同程度の硬度がある。墓の壁面に埋め込むような形で設置するため、割れる危険性が低いという。落ち着いた色にすることで、墓に設置しても違和感がないようにした。

 緑間社長は「スリットから取り込まれた光が納骨室内を厳かに照らしてくれる。お客さまにとっても安心した気持ちで納骨ができる」と魅力をアピールした。