嘉手納の騒音発生回数4倍に F35A訓練開始後、町調査


この記事を書いた人 平良 正

 【嘉手納】米軍嘉手納基地に暫定配備されている最新鋭ステルス戦闘機F35Aが訓練を開始した直後の2日間の1日当たりの平均の騒音(70デシベル以上)発生回数が、10月までの3か月間の平均回数の約3~4倍に急増したことが嘉手納町の調査で10日、分かった。當山宏嘉手納町長は「明らかに異常だ。町民の生活は破壊される」と述べた。

 米空軍は米ユタ州のヒル空軍基地からF35A12機を半年間、嘉手納基地に配備し、7日から訓練を実施している。嘉手納町は7日と8日の2日間の騒音調査の結果をまとめた。

 嘉手納町によると町内3カ所の観測地点で、兼久は1日平均32・7回から123・5回に、嘉手納は49・4回から157・5回に、屋良は65・1回から190・5回にそれぞれ増えた。兼久で3・8倍、嘉手納で3・2倍、屋良で2・9倍となり、騒音が急増していることが浮き彫りになった。

 當山嘉手納町長は「苦情も増えている。騒音は体感でもかなり大きいが、数値でも明らかに異常だということが分かった。これが6カ月間も続くならとてもじゃないが耐えられない」と述べ、米軍に抗議し改善を働き掛ける姿勢を示した。