FC琉球、栃木とドロー サッカーJ3


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 サッカー明治安田J3第31節は11日、各地で5試合を行い、FC琉球は沖縄市の県総合運動公園陸上競技場で栃木SCと対戦、0-0で引き分けた。栃木とは3月の開幕戦に続き、引き分けだった。琉球は12勝11分け7敗で、勝ち点は47。

 前半、互いに多くの決定機をつくるが、得点に至らず折り返した。後半は琉球が何度もチャンスをつくるが、ゴールは割れなかった。琉球の次節は19日、午後1時から静岡県の愛鷹広域公園多目的競技場で、アスルクラロ沼津と戦う。勝ち点55で2位の秋田、同54で3位の沼津の試合は12日に行われる。

(2)沖縄県陸(2分け)
琉球 12勝11分け7敗(47)
 0―0(0―0,0―0)
栃木 16勝9分け4敗(57)
▽観衆 1826人

 【評】細かいパス回しから攻め込んだ琉球だったが、ゴールにはつながらなかった。前半はドリブルで切り込む相手にGK朴一圭を中心にした堅守で無失点に抑え0―0で折り返した。後半は次第に琉球が主導権を握り、MF中川風希やMF田中恵太が好機を何度もつくるも決めきれず、引き分けた。

◇得点機「判断に迷い」

琉球―栃木 後半、ゴール前へ攻める琉球のFW中川風希(左)=11日、沖縄市の県総合運動公園陸上競技場(大城直也撮影)

 ハーフタイムの金鍾成監督の指示は「プレッシャーの中でも、ボールをつなぐ」こと。指揮官の言葉にプレーを一新、本来のパスサッカーを展開し、後半は何度も好機をつくった琉球だったが、ゴールは遠かった。

 「セカンドボールを拾い、なんとかシュートまでは持っていけるようにはなったが、一瞬の判断に迷っている」。攻め込みながら得点を奪えなかったMF田中恵太が悔しがる。開幕戦に続き、栃木とスコアレスドローとなり、選手からは反省の言葉が続いた。

 相手にプレッシャーをかけられ、パスを奪われていた前半と変わり、後半は琉球がボールを持つ時間が長くなった。右サイドのMF田中恵太と左サイドMF富所悠の距離を縮め、中央で相手にスペースをつくらさず、逆に早いパス回しでゲームを組み立てた。

 後半30分には、その田中から縦のロングパスがMF中川風希に通り、ゴール前でGKと1対1となる場面もあった。しかし相手DFの後方からのスライディングで決定機は阻止された。「練習通りの形ができたが、あそこで決められるかが大事」と中川は悔しさをあらわにした。

 強豪を相手にチャンスを演出することはできた。今季は残り2試合。「(残りの)試合を通じて、選手個人の役割をさらに追求したい」(金監督)と、気持ちを切らさずに臨んでいく。(喜屋武研伍)

◇後半は狙い通り
 金鍾成監督(FC琉球)の話 後半は意図した通り、敵陣の内側でボールを奪い、敵のプレッシャーを避けることができた。しかし何度も決定機をつくるが、得点につなげられなかった。残り2試合。何が足りないのかを追求していきたい。

◇サイドで苦闘
 横山雄次監督(栃木SC)の話 前半はセットプレーも決まり、思い通りに進んだ。両サイドから攻める琉球に対し、守備の運動量が追い付かなかった。残り3試合は勝つために、コンディションを整えて次戦に臨む。