プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位、9勝5敗)は12日、兵庫県の三田市駒ヶ谷運動公園体育館で西宮ストークス(同4位、4勝10敗)との今季第15戦を行い、77―70で勝利。アウェー2連戦を制し、3連勝とした。
キングスは第1クオーター(Q)、激しい守備からの素早い攻撃を見せ、ハーフコートでは外国人選手らの高さを生かしたインサイド勝負と決定力の高い3点弾で11日同様、25―10と引き離し好スタートした。しかし、第2Qから西宮がゾーン守備に切り替えると攻撃の歯車が合わずにターンオーバーが目立った。それでも前半は45―27で折り返したが、第3Qに入っても攻撃の乱れを修正できずにリズムが止まる。最終第4Qは一気に追い上げられ、薄氷の勝利となった。
次戦は18、19の両日、沖縄市体育館で名古屋ダイヤモンドドルフィンズとホーム2連戦を行う。
キングス 10勝5敗
77―70(25―10,20―17,9―9,23―34)
西宮 4勝11敗
◆津山、攻守で気を吐く/リード奪い返され/波ある展開 課題残す
アウェーで西宮を相手に2連勝したものの、この日はゲーム中盤でチームの統一感を失い相手を勢いづかせると、前半の大量リードを後半で一気に奪い返されて7点差の辛勝となった。佐々宜央HCが「取りあえず(の勝利)」と苦笑するように、波のあるゲームで課題を残した。
第1Q開始から約2分半まで我慢の展開で無得点状態だったが、キングスが強いプレスを掛けた守備から主導権を握った。前半の攻撃は11日同様、アイラ・ブラウンやハッサン・マーティンのインサイド攻撃を多用しつつ、決定率6割の3点弾でゲームを支配したかに見えた。
だが、西宮がゾーン守備に切り替えると、キングスのボールが止まり、攻めが粗くなった。すると西宮に守備から立て直され、第3Qだけではロースコアの9―9。元キングスのドゥレイロン・バーンズのドライブに手を焼き、第4Qに追い上げられた。
ここで力を見せたのは北海道戦(5、6日)で不調だった津山尚大。残り2分を切った67―62の場面で「自分の気持ち前面に出した」3点弾を決めると、アグレッシブなドライブでファウルも誘った。ミスもあったが守備でも熱いプレーを見せ、西宮の勢いにくさびを打ち込んだ。
勝ちはしたが、相手の戦術にはまり、好ゲームを維持できなかった。佐々HCは「(試合の)締め方に課題を残した。中盤のふわふわした展開に危機感を持っていきたい」と硬い表情で語った。