フコイダン基準公示 日本健康・栄養食品協 モズク消費拡大に期待


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フコイダンの規格基準を報告した(前列左から)海産物のきむらやの木村隆之社長、県もずく養殖業振興協議会の渡名喜盛二理事、金秀バイオの宮城幹夫社長ら=14日、那覇市の県水産会館

 日本健康・栄養食品協会(東京都)は14日までに、モズクなどに多く含まれる成分を使った「フコイダン食品」の規格基準を公示した。これまでフコイダン関連商品の科学的根拠は曖昧だったが、品質を保証する統一の規格基準を定め、オキナワモズクの消費拡大につなげたい考えだ。沖縄県もずく養殖業振興協議会の渡名喜盛二理事は「基準が決まってオキナワモズクの認知度も高まる。生産者として品質の良いモズクの安定生産に努力する」と話した。

 規格基準は、フコイダンの定義を「オキナワモズク、ガゴメ昆布、メカブ由来」で「高分子」などと定めた。公示は7月25日付。高品質と認められた健康食品を示すJHFAマークを商品に表示して、消費者がフコイダン食品を選ぶ際の指標とする。フコイダンの基準が明確になったことで、消費者庁の機能性表示食品へ登録する可能性もできた。

 2016年3月にフコイダン食品の製造販売会社が集まって専門部会を立ち上げ、規格化の準備を進めてきた。金秀バイオ(糸満市)の宮城幹夫社長は「フコイダンの有効性が広く認知され、消費者にも安心してもらえる」と話した。